切手で知るドイツ 2012年 6月号

ヨハン ゴットリープ フィヒテ 生誕250
250. Geburtstag Johann Gottlieb Fichte

フィヒテ(17621814)は1790年にライプツィヒでカントの哲学に触れ、それを土台として独自の世界観を打ち立てた。彼は性善説に立ち、学者である必要はなく誰でも自己の悟りを得ることができるとした。この基本姿勢から、発展するべき自由思想を引き出し、ナポレオンによる外国支配に抵抗することを呼びかけた。大学教授であったフィヒテは1811年にベルリン大学(現在のフンボルト大学)の初代学長となり、他の哲学者、ヘーゲルやシリングと並んで、当時を代表する進歩的な思想家であった。
70セント)


グリムの童話200
200 Jahre Grimms Märchen

今からちょうど200年前に、グリム兄弟の童話集「子ども・家庭童話」が発行された。ふたりとも一緒にマールブルク大学で法律を学び、修業後図書館に勤務したふたりは、近隣地域の聞き取り調査を始め、民話、説話、童話を収集した。童話は子どものための読本であり、動物がおしゃべりしたり、善者と悪者がはっきりし、常に善者が勝つというハッピーエンドで終わり、モラルと道徳の教えともなっている。
55セント)


ドイツの絵画 ー アドルフ メンツェル「バルコンのある部屋」
Deutsche Malerei - Adolph Menzel: Das Balkonzimmer

画家メンツェル(18151905)は19世紀ドイツの写実絵画を代表している。作品の幅は広いが、特にフリードリヒ大王(今年生誕300年)をモチーフにした作品で有名となった。「サンスーシ城でのフルートコンサート」は最もよく知られている(大王はフルートをよく演奏した)。
記念切手のモチーフとなっている「バルコンのある部屋」(1845年作)は作者の家の部屋を描いたものだが、このような個人的な生活環境の描写は展示目的ではなく、公開されたのは50年後、メンツェル没後のナショナルギャラリーでの追悼展であった。

260セント)